近隣の取引事例をもとに査定!取引事例比較法による査定

取引事例比較法とは

不動産評価の方法の一つで、中古住宅の売買で一般的に用いられています。

取引事例比較法を簡単にいえば、近隣の不動産の取引事例を参考にして不動産価格を算出する方法のことです。取引事例比較法で算出された不動産評価額を「比準価格」ともいいます。

取引事例比較法では、多くの不動産取引事例の中から近隣地域や類似地域のものをいくつか抽出し、事情補正や時点修正を行ったうえ参考にすることで不動産価格を決定します。

事情補正

事情補正とは、参考にする取引事例が行われた際の特別な事情(売り急ぎや買い急ぎ)を排除(補正)することです。

時点修正

一方、時点修正とは、参考にする取引事例の時点と不動産評価を行う時点が異なる場合に時間の経過による変動を考慮して不動産評価を増額したり減額したりすることになります。

実務においては、さらに地域要因や個別的要因の検討を行うことが多いです。

地域要因

地域要因とは、類似地域の取引事例を参考にする際に用いられる要因のことで、類似地域と評価対象不動産の地域の差異を明らかにして、不動産評価に反映させます。

個別的要因

個別的要因とは、評価対象の不動産の損耗・摩耗などの欠点のほか、不動産の持つ独自の利点などを考慮して、不動産評価を増額させたり、減額させたりします。

将来の収益にも価値がある?収益還元法ならいくら!?

収益還元法とは

不動産評価の方法の一つで、賃貸マンションなどの収益物件の取引の際に用いられています。

収益還元法は、評価対象となる不動産が評価時点以降に得られる収益の額(地代や家賃)を基準に評価を行う方法のことです。収益還元法で算出された不動産評価額を「収益価格」ともいいます。

収益還元法は収益物件の価値を算出するのに合理的な方法ですが、住みやすさなどの数値化しにくいものは評価されにくいため居住用の物件には向いていません。ただし実務においては収益価格に不動産の構造や設備などのグレードも勘案することで、柔軟な価格付けがされていることが多いです。収益還元法には計算が簡単な「直接還元法」とより正確な価値を算出できる「DCF法」という2種類の方法があります。

直接還元法

直接還元法とは、基準期間内における利益を還元利回りで還元することで評価額を求める方法のことです。還元利回りは近隣物件などの利回りのデータなどを参考にして定めますが、長期的に保有した場合には誤差が出やすいです。

DCF法

一方、DCF法は、将来得られるであろう収益と売却時の価格(復帰価格)を現在価値に割り引くことで評価額を算出します。DCF法は計算が複雑ですが、より正確に収益物件の価値を知ることができることが利点です。

仮にもう一度建築したらいくらになる?原価法で不動産鑑定

原価法とは

不動産の評価で幅広く用いられている定番の方法です。原価法では再調達価格に減価補正を行うことで算出しますが、特にこの原価法で算出した評価額を積算価格ともいいます。

原価法を用いて不動産評価額を出すためには、再調達原価と減価補正について知らなければなりません。

再調達原価

再調達原価とは、評価対象の不動産を再調達すると仮定した場合の原価のことです。評価対象が土地の場合であれば取得原価や造成費用などが該当し、一方、建物の場合では建築費が該当します。なお、建物の再調達原価の計算法には直接法と間接法の2つがあります。直接法では標準的な工事費に発注者が負担すべき通常の付帯費用を加えることで再調達原価を求めることが可能です。間接法では類似の不動産の建築費などの明細を用いて再調達原価を求めます。

減価修正

減価修正とは、物理的要因・機能的要因・経済的要因などによって低下した不動産の価値を再調達原価から減額することです。物理的要因とは経年劣化による摩耗・破損などのこと、機能的要因とは設備の旧式化などによる機能性の劣化などのこと、経済的要因とは地域の不動産価値の減退などのことになります。減価修正ではこれらの要因が考慮され、減額の幅が決定されます。

その価格で本当にいいの?納得できる不動産価格とは!?

不動産価格を算出するための方法を3つご紹介しましたが、それぞれにメリット・デメリットがありますから、自分が必要とする目的に応じて使い分けることが大事なことです。