築30年以上のマンション

築年数の経過したマンションならではの投資戦略

マンションの耐用年数は50年

不動産情報誌やウェブサイトを見ていると、概ね築30年が経過したマンションは価格が非常に安くなっていることに気が付きます。

新築では区分所有で1,000万円以上しそうな広い物件でも数百万円ほどまで値下がりしていることが珍しくありません。

しかし、不動産投資は長期の計画を持って行うものですから、建物の老朽化が既に進行している時点でリスクになることは否定できないのが実情です。

鉄筋コンクリートの耐用年数は概ね50年とされており、購入後、そう遠くない将来に建て替えの問題が生じる特徴があります。

これは新築にはない特徴で、それに投資戦略を合わせていかなくてはなりませんが、物件価格が安いのは投資金額の回収までの期間を短くできる要素であり、不動産投資を行う上で古い物件を対象外としてしまうのは、勿体ないことです。また、一棟建てのマンションについては入居者の質も新築とは異なります。

「住めば都」の考えは入居者も同じ

築30年以上のマンションで不動産経営を行うメリットは入居者の質にあります。

日本国内では住宅の供給が過剰になる傾向があり、新築物件の空室リスクは以前よりも高くなっています。しかし築年数が経過したマンションでは、古くから入居している方が大勢います。

マンションの賃料は築年数が経過するごとに低下していくのが当り前ですが、そのマンションの新築当時と変わらない、相場よりも少し高い賃料を払い続けてくれる場合がよくあります。

今更引っ越しをするよりも、高い家賃を払い続ける方がまだ良いという考えがあるのでしょう。これは入居者が高齢になるほど傾向が強くなります。長年居住していることから、地域の繋がりや人間関係が構築できていることもその理由となるのでしょう。

30年以上の時間を住宅地として利用できた事実

マンションを含め、日本の住宅の平均寿命は20年足らずと言われています。これは半世紀を超えて人が住み続ける住宅と、10年程度で取り壊される住宅に分かれている事情があるからです。築30年以上であることは、少なくとも30年間はそのマンションが住宅地としてのニーズを満たすものであったと考えることができます。

近年は不動産投資が盛んになり、新築マンションが多数建設されていますが、どれも以前はマンションではなかった場所(畑や一戸建てなど)に建っているものです。

立地に対するアドバンテージは築年数が経過したマンションの側にあり、しかもその立地は将来の建て替えを経ても変わりません。

ある意味、耐用年数が経過した後に新築されるマンションが最高の物件と言えるのかも知れません。ただ、建て替えの時期がいつになるかは簡単にわかるものではありませんし、投資家それぞれの年齢などの要素があります。

築30年以上が経過したマンションの価格が安いままで放置されているのはこのためです。将来までを見越して格安で物件を手に入れることが築年数の古いマンションで投資をする際のポイントになるでしょう。

建て替えの際に住居数を増やすケースも

1960年代から70年代にかけて、多くのニュータウンが建設されました。それらの多くは4階建てや5階建てで、タワーマンションなどに比べると住居の数は少ないものです。

近年、耐用年数が経過することで建て替えが進んでおり、高層マンションに生まれ変わるケースがよくあります。

先ほどもお伝えしたように、古い住宅には立地のアドバンテージがあります。そこに住居数を確保できる高層マンションが建つことは自然の流れと言えるでしょう。

一棟建てのマンションを安く購入し、その後不動産デベロッパーを巻き込んで高層マンションの建設などの話に持って行くことがあれば、資産価値は購入時の数倍になるでしょう。

稀有な例ではありますが、地価の上昇とは関係なく多額のキャピタルゲインを手にできる可能性があるのです。

もちろん数年単位での投資だけを考え、建て替えまでに手放すことを前提とする投資戦略も間違いではありませんが、建て替え後のことを考えて購入の判断をすることが一般的です。