本当?

不動産管理会社の設立は節税対策になります

所得税が減額されます

不動産を所有して収益を得ている人は、不動産管理会社を設立すると節税対策になります。

なぜ税金が減額されるのか、そのメカニズムを以下に説明していきます。

まず不動産管理会社を設立すると、賃料などの収益は当然ながらすべて会社の収入となります。

次に、その会社の売上の中から会社員として給与を受け取ります。このときに給与所得に対して所得税が課せられるのですが、会社から給料が支払われる形を取ると日本の税制度においてはこの所得税が減額されることになっています。また、この形を採用すると給与所得控除も受けられます。

たとえば、年間の給料が700万円の場合には190万円の給与所得控除を受けて課税対象金額は510万円になります。一方、不動産会社を設立しなかった場合には賃料を自身の収入として受け取ると、それは不動産所得もしくは事業所得とみなされて課税が発生します。

このときに課税の減額は一切ありませんし、給与所得控除も適用されません。したがって、不動産管理会社を設立した方が税金の減額が適用されて税負担を軽くすることができるのです。

家族にも恩恵が波及します

不動産管理会社を設立すると、個人としての税負担が軽くなるだけではありません。その恩恵は家族にももたらされます。

やり方は設立した不動産管理会社から家族に給与を支払うという形にすればいいのです。

そうすれば収入を分散させることができて、さらに税負担が軽くなります。そのメカニズムを説明すると次のようなものになります。

つまり、賃料で得た収入を個人1人にだけ給与として与えるよりも、家族にも支払うようにすれば、所得が細分化されて税率が低くなります。

日本においては所得税は累進課税制度が導入されていて、所得が高くなればなるほど税率が上がっていきます。

逆に言えば所得が低くなればなるほど税率は下がります。そのため、1人で収入を受け取るよりも家族にも配分した方が税率が低くなるというわけです。

2015年以降は所得が4000万円を超えると最高税率45%が課税されることになっています。所得が増加してくると収入と税率の差を考慮して不動産管理会社を設立するかどうかを検討した方がいいでしょう。

相続財産と法人税の軽減にも役立ちます

不動産管理会社の設立は所得税の軽減対策としてだけでなく相続財産の軽減にもつながります。

不動産管理会社を作らない場合は賃料収入はすべて財産の一部になります。もし、その財産を家族が相続するとしたらその家族は相続税を支払う必要があります。

不動産管理会社を設立すれば家族と賃料収入を分け合うことができます。そのため、相続財産を見かけ上減らすことができて、家族の相続税の負担も軽くなるというわけです。

こうして所得税と相続税の2つを軽減することが可能になるというわけです。

さらに、意外かもしれませんが、法人税対策にもなります。

不動産管理会社を設立している場合には赤字を繰り越すことが可能です。これを「繰越控除制度」といいます。

赤字を繰り越すことによって次年度の所得を相殺することができて法人税を減らすことが可能です。しかも、資本金が1億円以下の企業であれば法人税が最大でも30%前半までという上限が設けられています。

上限があるので収益が多ければ多いほど税率が低くて済みます。そのため、自身や家族が受け取る給与をある程度抑えて利益を会社にプールしておくと法人税をより抑えられるというわけです。

注意するべき点もあります

不動管理会社を活用することによって節税をすることには多くのメリットがありますが、その一方で注意するべき点もあります。

それは費用倒れになるというリスクがあることです。不動産管理会社を設立するときには当然ながらコストがかかります。

特に、自己所有方式の設立であれば不動産を出資しなければいけません。もっと細かいことを言えば、設立費用だけでなく、登録免許税などの費用もかかります。これは不動産の登記名義を個人から法人に移すときにかかる税金のことです。

また、不動産管理会社を設立するとその維持と運営の費用が常にかかります。さらに、会社から自身と家族に給与を支払うのであれば、健康保険をはじめとした社会保険料も負担しなければいけません。

このように、会社を設立して運営するということは絶えず出費が発生するということです。したがって、コストパフォーマンス次第では「費用倒れになるリスクもある」ということは常に念頭に置いておく必要があるでしょう。このようなことにならないためには、税理士に相談するなどして慎重に検討することです。