住宅ローン

住宅ローンは10年や20年といった長いスパンで組むことが多いので、返済の途中で(理由は個々に違いますが何らかの理由によって)売却したくなることも十分考えられます。

ここで疑問になるのが「住宅ローンを残しながら売ることは可能なのか?」ということです。

ローンとはいわば負債であるため「返済しない限りは住宅を自由に売れない」と勘違いされることもありますが、売却を行うことは可能です。

その方法は大きく分けて3つあります。

1つ目の売り方は一般売却

これは売ることによって得られた利益をローン返済に充てる方法です。

売れた分を使って返済を行うシンプルな方法であるため、誰もが気軽に行うことが出来ます。

しかし、売ったことでもたらされたお金がローン返済分に届かなかった場合は現金で支払う必要がありますし、そもそも中古住宅が残りのローンよりも高く売れるというのは…タイミング等にもよりますが、なかなか難しいことがほとんどです。

住宅の販売代金がそれほど高額でなかった場合には相当な額の現金が必要となることに注意が必要です。

2つめの売り方は任意売却

債権者(あなたにお金を貸している金融機関)の同意を得ることによって、ローン残高を残したまま住宅を売ることが可能となっています。これを任意売却と言います。

この売り方の場合はローン残高に足りない部分を分割にして返済します。不足分を分割にして返済出来るのが大きな魅力であり、すぐに大きな現金が必要となりません。

返済のペースはそれぞれの方の生活状況によって異なりますが、基本的には月数万円程度の返済になることが多いのでそれほど厳しくありません。そのため、任意売却をしたいと考える方は非常に多いです。

しかし、この方法には「債権者の許可を得るというハードル」があります。債権者はお金を貸している立場なので、その方を無視して任意で売ることはできません。

が、しかし…実際のところ債権者が同意しないというケースはほとんどありません。

債権者はどうにかして返済してもらおうと考えますが、もし借り手が怪我や病気によって返せなくなってしまっては元も子もありません。

また、債務者(ローンを借りているあなた)の自己破産などによって貸していたお金を返してもらう権利を喪失することも十分に考えられます。

そこで確実にいくらかを回収できる可能性のある任意売却を選択することは、債権者にとってもマイナスではありません。

また、月々に少額ずつ返済が行われることも確実にお金を返してもらうという点では悪いことではありません。

つまり、債権者にとっても、債務者にとっても任意売却はメリットのある売り方であると言えます。

3つめの売り方は競売

万が一、ローン返済が滞り続けると借入先の金融機関(債権者)は裁判所に申し入れを行います。すると、裁判所は強制的に住宅を売る競売という手段を選択します。

競売は売り時などを考慮せずにとにかく売るという手法なので、あまり高額で売れることは期待出来ません。

従って、競売を行ったとしてもローンの不足分を賄い切れる可能性は低く、その分は後に支払わされることとなります。

債権者にとって競売はローン分を回収できない可能性が高い上に、その後家を失った債務者からしっかりとした返済が行われにくいので、債権者にとってメリットが薄いと言えます。

一方で債務者にとっても、自分の家が安く売られてしまう可能性が非常に高い競売はデメリットが多いです。

何より、ローン返済の滞納は自分の信用情報に大きな傷を残すこととなります。信用情報に傷が付くとその後にローンが組めなくなってしまったり、クレジットカードが作成できなくなってしまったりする恐れがあります。そのため、競売には頼らず、適切な手段を選択することが大切です。

最後に

どうしても返済に困っていたり、住宅を売らざるを得なかったりする場合には正直に債権者に対して相談を持ちかけることも重要です。債権者も不良債権としないための最良の方法を探しています。