税金

家の売却後に出ていくお金に注目しよう

持ち家の売却では入ってくるお金の方に注目がいきがちですが、出ていくお金の方も同じくらいに注目する必要があります。税金は、その出て行くお金の中でもっとも重要なもので、土地や建物の売却ではいろんな種類の税金がかけられます。

売却の流れに沿ってかかる税金の種類について述べると、まず不動産業者の仲介などを受けて買主と売買契約を締結するとき、売主と買主に交付される契約書が印紙税の課税対象となっています。印紙税は契約金額に応じて税額が決まる仕組みになっており、契約書が作成される際に税額分の収入印紙が貼り付けられます。ただし、印紙が貼られるのは原本のみであり、買主のみが原本を保有するように取り決めた場合だと、売主は印紙代を負担する必要がなくなる可能性があります。

登録免許税と消費税

物件を買主に引き渡す手続きをする際にかかる税金には、登録免許税と消費税が挙げられます。

登録免許税

登録免許税は、所有権に関わる登記や抵当権設定登記については買主の負担ですが、抵当権を抹消する登記については売主が負担することになる場合が多いです。

消費税

消費税は、仲介手数料、金融機関の事務手数料、司法書士報酬の実費以外の部分に上乗せされます。

不動産売却後の確定申告

家の売却によって譲渡所得が生じる場合は、売った年の翌年に確定申告を行った上で、所得税、道府県民税、市町村民税、復興特別所得税の4つの税を納めなければなりません。

譲渡所得は、売却によって得た収入から、一連の手続きの中でかかった経費と対象物件を購入したときにかかった費用を差し引いて計算することができ、この結果がゼロもしくはマイナスとなった場合、他の所得の取得状況次第では確定申告が不要となります。

不動産売買によって発生した譲渡所得について

通常、所得税を計算するときは、得た所得を「給与所得」や「譲渡所得」、「一時所得」、「雑所得」などに分類し、各所得における所得金額を計算した後にそれらを合算し、超過累進税率方式によって税額を計算しますが、不動産売買によって発生した譲渡所得については、他の所得および不動産取引以外で得た譲渡所得とは切り離して所得金額と納税額を計算する仕組みがとられています。

実際には、物件の取得日から売却した年の1月1日までの所有期間が5年を超えていれば「長期譲渡所得」に、そうでなければ「短期譲渡所得」に分類してから、各区分の所得金額および納税額の計算をします。

特別控除で節税も可能

持ち家を売った場合に生じる所得にかかる税金は、本則通りだと非常に大きな金額になります。しかし、法令で定められた要件を満たせば特別控除を適用させることができ、課税対象となる所得金額を大きく減らし、節税へとつなげることができます。

持ち家に適用できる特別控除の制度

持ち家に適用できる特別控除の制度は複数存在します。まず、物件の所有期間に関係なく、持ち家を売ると所得金額から3,000万円を特別に控除させられるようになります。この特例は、現在住んでいる家を売ったときだけでなく、住まなくなってから3年以内に処分した場合でも適用させられます。持ち家を売った経験のある人の多くは、この特例をつかって節税を試みています。

また、この特例より多い額を特別控除させられるケースも存在します。それは、持ち家のある場所で国や地方公共団体が公共事業を実施する場合です。もし、公共事業用地として使用することが決まり、収用が実施されることになったら、所有者の意志に関係なく持ち家を売らなければなりませんが、ここで得た譲渡所得に対しては5,000万円の特別控除を適用させることができます。

ただし、この特例を適用すると、前述の持ち家を売った時の3,000万円の特別控除を適用させることはできなくなるので注意が必要です。

なお、特別控除を適用した結果、課税対象となる所得金額がゼロ以下となった場合、所得税や住民税は納める必要はありませんが、確定申告はしなければならないので、忘れずに手続きを行いましょう。