ふるさと納税

そもそもふるさと納税のシステムってどんなもの?

ふるさと納税とは、納税者の希望する自治体に寄附を行うと、それに対して自治体から返礼品を受け取る事ができ、さらに所得税と住民税から一定の金額が控除される制度を言います。

ふるさと納税は、所得税の計算において寄附金控除として取り扱われ、寄附金から2,000円を引いた残額が寄附金控除として総所得から差し引かれます。ただし、寄附金が総所得金額の40%より多い場合は、総所得金額の40%が限度となります。

また、住民税の計算でも寄附金控除の対象となり、基本分と特例分の合計が住民税から控除されます。基本分は寄附金から2,000円を引いた寄附金控除の対象額の10%であり、特例分は対象額に100%から基本分10%と所得税率を引いた割合を乗じて求めます。なお、基本分は総所得金額の30%、特例分は住民税所得割額の2割が限度とされます。これにより、寄附金から2,000円を引いた全額が所得税と住民税から控除されます。

つまり、このふるさと納税を利用すると、相続によって取得した土地を売却した際に生じた売却益から、寄附金控除を差し引く事ができ、その分節税に繋がります。

土地を売却して得たお金はどんな手続きをすればふるさと納税に利用できる?

土地を売却して得た収入金額をふるさと納税に利用するには、まずいくら利用できるかを計算します。土地の売却によって利益が生じた場合は譲渡所得として申告し、所得税と住民税を納付しなければいけません。譲渡所得は収入金額から土地の取得費と譲渡費用を差し引いて計算しますが、特別控除の特例に該当する場合は、さらに決められた特別控除額を差し引きます。算出した譲渡所得には、土地の所有期間に応じた税率を乗じて税額を計算します。

なお、所得税は申告期限までに納付する必要がありますが、住民税はさらに遅れた6月に納付書が届いてから納付しますので、収入金額から納税分の金額を確保しておく必要があります。

つまり、売却した年にふるさと納税をする場合は、自分で譲渡所得を計算し、必要な税額を把握しなければ、納付時に現金が不足する事態になりかねません。

そしてふるさと納税に利用できる金額が確認できたら、納税者が希望する自治体が定めた寄附金の納付方法に従って寄附を行います。納付は金融機関からの振り込みやクレジットカードによる決済、現金書留などの方法で行う事が一般的です。

土地そのものを地域に寄付することってできるの?

例えば、国に対して土地等を寄附しようとしても、あらぬ疑いが持たれる可能性がある事から、「原則として抑制する」と閣議決定がなされています。地方自治体に対しての寄附も、それを受け付けてしまうと、その土地に係る固定資産税や都市計画税を徴収する事ができなくなってしまいます。

自治体にとって固定資産税や都市計画税は、住民税などと違って安定的に徴収できる税金であり、財源の中でも大きな割合を占める税金でもある上、さらにその土地を管理する予算も必要となりますので、自治体が土地を使用する目的が無ければ基本的に寄附は受け付けられません。

なお、自治会など公益性がある団体に寄附を行う事は可能ですが、その自治会が認可地縁団体として法人格を有していなければ登記をする事ができませんので、寄附をする事ができません。ただし、認可地縁団体は税制面で優遇されていますので、寄附自体が断られる事は少ないでしょう。

まとめ

ふるさと納税は自治体を応援する制度であり、相続で取得しても活用方法がない土地であれば寄附をして応援したいところですが、実質的にそれは難しく、土地を売却したお金を寄附する形が現実的です。その場合、土地の売却に係る税金分を計算し、翌年の納税に備える必要があります。もちろん、寄附の限度額を超えないように注意して寄附金を決めましょう。