農地

土地の種類で売値は変わる?

相続した土地が農地の場合には、宅地や雑種地のように自由に売却することができません。というのも、農地は国が保護する対象となっており、売買の時は相手が耕作権を持っていなければならないからです。

一般的には、使い勝手の良い土地であるほど金額は高くなりますので、宅地や雑種地などのすぐに家の建築や整地ができる物件は高額になります。

一方、農地は用途が限られていることから特に金額が安くなっており、同じ場所、同じ面積であっても宅地とは数百倍の差になることもあります。

なお、地目は変更の登記をしなければ現況に関係なくそのままになっています。しかし、課税するときには現況を調査したうえで価値を算定しますので、山林や田畑の地目になっている物件でも、実際には雑種地扱いとなり、高額の課税がされているケースなどがあります。

売却の場合は、現況と登記の内容が異なるときには地目変更の費用を考慮して、売主、買主の双方が話し合いをして金額を決めていきます。

農地の場合売値の相場はどれくらい?

農地を売却するときの相場は、需要が減少していることから年々下がっています。とはいえ、都市近郊型の土地であればやはりそれなりの金額にはなりますが、山間部などの移動が困難な場所に関しては、面積がある程度あってもかなり安値になっています。

高額になっている都市近郊型の土地であっても、平均値で坪1万円程度にしかなりませんので、利益が薄いとみて仲介業者もあまり参入しない傾向にあります。

なお、農地のままで利用するのではなく、既に農地として機能しない物件を転用して活用するケースもあります。これには農地転用の許可が必要ですが、認められれば田畑を宅地や雑種地に変更し、住宅や賃貸住宅などを建てることも可能です。

この場合には、場所によってはかなり高い金額で売買できます。ただし、売買契約を結ぶときには農地転用の許可が下りることを条件としてつけていますので、注意が必要です。

農地を売却する時の主な手順とは

農地を売却するときの手順は、一般的な土地の売却よりもやや複雑になっています。

まず、売買契約は農業委員会の許可を前提として締結します。この場合、農地として売るときには所有権移転許可地目を変えて売るときには農地転用の許可を申請します。

農業委員会への許可申請と並行し、一般的な土地の売買ではあまり行わない仮登記を入れます。仮登記は法的に義務付けられているわけではありませんが、許可が下りるまでは買主が所有権を得られないため、将来的に確実に所有権移転ができるように入れることが多いです。

農業委員会から許可が下りると、許可指令書が交付されます。これを添付して正式な所有権移転登記の申請を行うことで、農地の売買手続きが終了となります。

代金の支払いは農業委員会から許可が出てから行い、金銭の授受が行われたら速やかに登記申請をするという流れです。なお、農業委員会への許可は行政書士が行い、所有権移転登記申請の手続きは司法書士が行いますので、農地の売買に関しては複数の専門家と連絡を取り合って進めていく必要があります。

まとめ

このように、農地を売却するときには、通常の土地よりも手間や時間がかかります。また、農地のままで売却するときには、相手が耕作権を持っているのか、持っているとしてもどれくらいの広さを耕作しているかなどで、広い農地の売買ができない可能性があります。専門家に早めに相談しながら手続きを進めておくとよいでしょう。