リスク

空き家を放置することで起こるリスク

空き家のまま放っておくと、税金が増額する可能性が

例え住んでいなくても、空き家やそれが建っている土地の所有権を持っていれば、固定資産税や都市計画税と言った税金は常に課されることになります。使っていないのに税金を払わなければならないのは勿体ないの一言。

また、当然空き家と言え不動産ですから、自分が死んだ後は相続税が発生します。老朽化した建物はともかくとして、それが建っている土地はそれなりに価値があると評価されることがほとんど。自分だけではなく子供や孫にも負担をかけてしまうことになるのです。

更に空き家放置で怖いのが、税金が増額される危険がある点です。

本来、個人の住宅は固定資産税と都市計画税において、特例を受けて税金が抑えられています。しかし2015年に施行された空き家対策特別措置法により、「特定空き家」に認定されてしまうと、税金の特例から外されることになりました。特例が外れた後の税金は、外れる前の税金の約5倍。非常に重い負担になってしまいます。

「特定空き家」とは、倒壊の危険がある、衛生上有害である、景観を損なっている、周囲の生活環境にとって不適切であるなどの条件を満たした空き家のことです。

どの程度で認定を受けるかは行政の判断次第となっています。認定を受けないためにも、空き家の維持管理が必要になってくるのです。

家の傷みがどんどん進んでいく

人が住んでいない家は、傷みがそれだけ早く進みます。老朽化が早くなればそれだけ資産としての価値はなくなり、倒壊の危険性は増していく…この点も、空き家を放置する大きなリスクと言えるでしょう。

通常人が住んでいる家では、人の出入りや窓の開け閉めで空気が自然に出たり入ったりしています。これに対し人が住んでいない家は、窓もドアも閉め切った密閉状態です。

この状態のまま長期間放置しておくと湿気が充満し、カビが異常繁殖するようになるのです。日本は特に湿気が多い気候なので、カビのリスクは非常に大きいです。また湿気は畳の腐食や、タンスなどの家財道具を傷ませる原因にもなります。

水廻りにもリスクが進みます。流し台や風呂場、トイレなどの水廻りをずっと使わずに放置しておくと、排水口に設けられた排水トラップから水が蒸発、なくなってしまいます。本来ここに溜まった水は下水臭をシャットアウトしているので、それがなくなったことにより異臭の原因になるのです。

また排水トラップはネズミや蛇の侵入を防ぐ役割も果たしているため、害虫被害の恐れも高まります。人が住んでいれば、ネズミなどの存在には、すぐ気付いて対策を打つことができますが、無人ではそれができません。結果柱や梁を傷つけられたり、壁に穴を空けられたりして、ますます傷みが激しくなっていくのです。

周囲の環境に悪影響を与える可能性も

空き家を放置することで、周辺環境に悪影響を及ぼしてしまうリスクも考えられます。

例えば雑草や庭木です。手入れをしなければこれらは伸び放題になってしまいます。見た目が良くないことはもちろんですが、立木の枝が道路や隣の家まではみ出したり、落ちた枝や葉っぱが通行を妨げたりすることも少なくありません。

また、伸び放題になったまま放置されている雑草や庭木は、害虫が好む環境です。住みついた害虫が近所の家にまで飛んでいく可能性も考えられます。

外壁が剥がれたり、古くなった瓦が落ちるなどして、近隣住民に迷惑がかかることがあります。雪が多く降る地方では、落雪なども無視できない点です。これらは迷惑の段階で済んでいればまだいいのですが、万が一怪我をさせてしまった場合などは損害賠償責任が発生する可能性もあります。

追い払う人がいないせいで、野良猫や野生動物などが住みついてしまうケースも多いです。鳴き声が頻繁に聞こえる、糞尿などの臭気が酷いなど、生活に直結する被害が出ることも少なくないのです。

空き家が治安を悪化させる理由とは

空き家は、空き巣被害に遭いやすい傾向があります。特に門扉が施錠されていないまま放置されていたり、窓ガラスが割れたままになっているなど、一目で人が住んでいないと分かる建物は要注意です。

こういった建物は簡単に侵入でき、しかも侵入してもしばらくは気付かれないため、犯罪に利用されてしまう危険性が高くなるのです。

気付かれないのをいいことにホームレスなどが無断で住みついていたといったケースも散見される他、不法投棄の場所になっていたり、商品詐欺の受取場所に利用されていたりと、空き家が犯罪に利用されるケースは後を絶ちません。

放火されてしまったり、悪質な悪戯書き被害を受けたりすることもあります。こういったケースでは、犯罪による被害はもちろんのこと、近隣住民へ不必要な不安感を与えることにも繋がります。犯罪を誘発しないよう、対策を取ることが求められているのです。